小学五年生

小学五年生
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小学五年生の人間模様

最初の数ページで涙腺がゆるむ。 重松は少年を描きながら、なぜこれほど大人を泣かせるのだろう。 実にうまい。短編で泣かせるのは至難の業だと思うが。 どの短編も涙腺を刺激されてしかたない。 様々な小学5年生を主人公に子供同士、 あるいは対大人とのやりとりを通じ話は展開するが、 大人の心をつかめるのは、重松は一見子どもを描きながら 人間を描いているからだと思う。

ほっと安心する世界

 重松清は大好きな作家だが,小学生〜高校生を主人公にした小説は余り好きではなかった。子供が余りにも大人びた考え方で行動しすぎて,「小さな大人」にしか見えなかったから。  ただし,小学生が主人公で,子供の世界をそのまま描いたような作品では,そうした嫌らしさがなくて好きだ。『小学四年生』なども,よかった。  本書も,『小学四年生』のような連作ではなく,純粋な短編集ではあるが,よかった。子供のころの世界を素直に楽しめたような気がする。  特によかったのは,「おとうと」。私にも弟がいる。大好きなんだけど,外で自分の友達と遊んでいるところにこられると邪魔でつい泣かしてしまう。子供のころの兄と弟の関係って,確かにこんな感じだったなぁ,と懐かしく思った。  「カンダさん」も,よかった。近所のお姉さんとその彼氏(婚約者)。大好きなお姉さんの彼氏に優しくしてもらうのって,なんだかとてもうれしかったものだ。  こういう作品なら,もっと読んでみたい,と思う。

子供から少年へ

16の短編集。病院の待合室で待っている間の2時間足らずでさくさく読み終えることができました。重松氏の子供をテーマにした作品はずいぶん読みましたが、今回も本当に繊細な心の動きをうまくついてきますよね。小学五年生を通ってきた人には、必ずどこか懐かしい記憶が呼び覚まされる書のはずです。 私が一番心打たれたのは「バスに乗って」でしょうか。母の入院する病院へ行くために買うバスの回数券。全てを使い切ってまた回数券を買うときの心細さ、涙がにじみました。

ほんわか

小学生らしさを持っているけれど、少し、大人びた視点も入り混じっている素敵なお話です。現役小学五年生でもさくっと読めますし、大人も、少年少女時代を振り返ってみながら、青春を味わえます。

懐かしい少年時代

十六話の男の子の短編集。 小学五年生 年齢的に自我に目覚め、異性が気になりだし、子供なんだけどちょっと大人考えも判ってくる頃だったのかな? 変なことにドキドキしたり、興味をしめしたり、意地を張ったりしていた、自分自身ですら忘れていた小学生の頃の自分に向き合わせてくれて、懐かしい気持ちをよみがえらせてくれる、重松さんだから、書けた1冊だと思う。

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